ちなみに、前回で説明してきた、キャバ嬢の給与システムに関しては、
勿論、アタシ自身入店時に説明されてた事なので納得してやってた事ではありますが...。

でも、最初に説明されたのは、美味しい報酬部分だけで、
ノルマや、そのペナによる罰金があると言うのは、一切説明されなかったのですわ。

まぁ、でも「都合悪い部分の後付け説明」なんてそんな業界ではよくある事だし、
その世界は法通ってない部分多々あるのも珍しくないからねぇ....^^;

だからこそ、そのシステムが解ってきてからは、余計、嫌になってったってのもあります。

...でも、アタシ自身、先に書いてきたように、現代の「キャバクラ」の事なんてのは、
よくわかんないまま中に入ったので、自分の時代とは全く感覚が違っていて、
そういった風習の事なんてのも、よく解ってなかった。

キャバクラの仕事ってのは、アタシが過去お水時代につけた強みである
「会話術」「楽しさ」「癒し」「立ち回りのうまさ」「かわし方」
みたいな事なんかはさほど求められていない。

いや、それも経験値として評価はされるけど、むしろそんなものよりも、
客にとっては「極端な女売りが出来るか否か」の方が重要なんですわ。

勿論、来る客全てがそれを要求するわけではないし、
そればかりを求めているわけでもありません。

でも、男性が高い金額である「キャバクラ」を選び飲みに来て、
その客の経済基準に見合わない高い指名料払ってまでも
「一人の女の子を指名し続ける」には、そういった
「擬似恋愛(手っ取り早くH出来る可能性が高い)を楽しめるからこそ」
というのがあるからこそなわけで。

勿論、キャバは「身体を売る仕事」ではないけど、そこでの在り方って、
先に女から色気や嘘の言葉やらで仕掛けてグイグイ踏みこんで、
客に「確実にH出来そうな子」と思わせた者勝ちみたいな感じ....
そんで嘘の言葉で引っ張り続けて、何かの時は嘘ついてごまかす...みたいなw

具体的に言えば、最初に嬢の方から「貴方の事が好き♪」みたいな態度や
言葉をガンガン言いつつ、指名された後は、もう恋人のようなやりとり。

いずれ、エッチ求められてきたら、
「○○さんの事、すっごい好きだょ!(*>_<*)
好きだけど...でもそんな女だって思われてるなんてショック!゜・(ノ0`)・゜・
なんか○○さんの事信じられなくなっちゃったょ...(泣)」
...とかなんとか適当な嘘の言葉言いつつ、そうやってごまかしながら、
相手の感情テンションを落とさないようにしてズルズルと引っ張ってるみたいなw

ある意味、巧妙さなんていらない分、ものすごく単純なんだけど....
それって「ただ騙すだけ」で成り立っているから、
お客との「人同士の信頼関係」なんてのは何もないので、
当然、長続きなんてしないし、すぐに切れやすいのよね。
だから、色で引っ張るだけで、お客をとっかえひっかえしてるような感じ。
これじゃたしかに疲れるでしょ...汗


...というか、これ、どーも昔々のお水時代にアタシ含め、
周りの子達がやってた感じとなんか違うんだよね...。

当時は、そんなあからさまに女の武器使うようなやり方してる子少なかったし、
むしろそういうやり方してると、女同士から白い目で見られてたし^^;

...その前に、お客さんの方が、ちゃんと何処かで割り切ってた上で、
向こう側から口説いて来る的だったから、別にそこまでしなくても、よかったというか...。
しかも、かわしても、大抵男はすぐ諦めず、その後も根強く口説き続けて通うから、
その場、その場、可能性は与えながら、会話とかも楽しみながら、かわしつづける・・・
みたいな、もっと遠まわしな感じでやってたというか...

...いやでも...
これも、完全に時代の価値観の違いなのかもしれん...^^;

つまり、アタシの時代は、今より経済的に豊かだったからこそ、
当時のお客さんは、もっと余裕があって、お金も持ってた...という事なのよね。
でも、キャバの料金は、その時代の感覚のままで、世の中はどんどん
落ち込んじゃったので、お客の余裕がなくなってる....という事なのかもしれん。

だから、女の子もそこまで色売り的にやらないと引っ張れなくなってる。
今時のキャバ嬢は、そういう、まんま解りやすい大胆なやり方が主流だから、お客も
「(女の子が)自分からガンガン押してきて、かつ、確実に即効で落とせそう」
と思えるような子の方を指名したりしがちなんですわ。

でも、そういうやり方はアタシは慣れてないというか....
まぁ、プライド的に出来なかった....という事でしょうな^^;
そもそも人間の尊厳落としてまでして、その程度の金だったらいらんし、
別に、そこまでして生活困ってるわけでも、借金があるわけでもないw

要は、今は若者だけでなく、年齢行った男性も自信がなくなってる事で、
後退してるというか、草食化してるという事なのかもしれない。
だから女の方から分かり易く、ガンガン押して踏み込んで
食いついて行かないとダメっていう^^;

それだけ肉食系の男が減ったという現象なのかもなぁ...^^;w


まぁ、その中に自分から押せ押せの感じの肉食系の男もいたけどw
やっぱり、そーゆーのって大抵自分に自信のある高収入の男なんですよねぇ...
けど、そういう客は、もうすでに誰かの客になってるか、あるいは、
嬢達が、ものすごい勢いで食いついていくので、やっぱりそっちに行ってしまうw

アタシの場合、そうまでしてガツガツされて横やりに入られると、
むしろシラけるというか、逆に意気消沈して、
「ぁあぁ...もういいわ、ハイどーぞどーぞ...(´Д｀;)」
と譲ってしまう傾向にあるからねぇ...
(↑ホントやる気なさだけは天下一品w)

つか、好きな男なら露知らず、そうじゃねぇしめんどくさすぎるじゃんw
頑張ってるのは解るけど、個人的にそこまでするのは、浅ましい....とか思ってしまうしw

後は、金持ってても経営者や社長みたいな人っていうのは、頭がいいから、
店で金使っても店が潤うだけ...っての知ってるので、バカらしいからと、
「店を介さずアンタに直接お金を使う」
みたいな方向で口説いてくるのが多いんですわw

...つまり早い話「愛人」という亊ですねぇw
(この辺はやっぱり昔の時代も同じではあるけど。笑)

...アタシの場合は、当時の店では、そういう誘いの方が多かったな^^;


つかそんなんさ〜^^;
それこそプライベートもへっくれもなくなるだろ...みたいなw
大体、本性隠れゲーマーだのオタクだのの、基本、マッタリで
ほのぼのした世界を愛するアタシからすると、悪いけど、
そんなドロドロした生活、いくら金積まれても、まるで興味ないつうのw

...で、当然、表向き上手い事言ってかわすんですが、そうすっとそれっきりみたいなw
いやぁ〜、社長サンみたいな人は、さすが交渉での決断力が早いですなw

中には、都心で何件か飲み屋経営してる人で
「ママに向いてる人探してたんだ」
とか言ってて、東京で店やらせてくれるみたいな話ふってきた人もいたわ...。

そやって、ちゃんとしたビジネスの上での話は、
前向きに検討する上で真面目に話も聞く部分あんだけどw
だけど、よくよく考えると、自分で経営とかメンドクサイし〜(←なんて女w)
そもそも経営なんてしたら始終キリキリするし〜(起業は経験済みだしw)、
おうちでオタクな趣味浸ってのんびり心豊かに過ごす時間なんてなくなるぢゃないかっ!
...という、なまけもののアタシは当然かわすw
...そんでハイ、速攻　商談流れるとw

...ってか、そんなんどうせ愛人前提みたいな話なんだろうし、
やっぱり、めんどくさいX2じゃねぇかって話w


後、黒いカードとか持ってるような超金持ちの類だと、
なんかでたまたま遊びに来たとかだから、指名も場内指名くらいで、
本指名までして通うつもりはない感じが多かったし...。

まぁ、そういう人は大抵、大人数の子席に呼んでくれて
超〜〜いい酒飲ませてくれるわ、食べたいだけ食べさせてくれるわ、
金の使い方が綺麗で惜しみなくバラまいて行くから、
一時的にセレブ嬢みたいな気分は味わえるけど、その後は、
そんな安キャバなんかもう殆ど来ないからねwww

とにかく、金持ってる経営者のような人だと、確実に肉食系よw
だから、気に入られれば、向こうからガンガン口説くから、
余分な駆け引きせず、めんどくさくなくて済むんだけどw
(しかし、あまりにもガツガツ過ぎて、しつこくて面倒くさいというのもあるがw)

結局、頭もいいから、忙しくて時間もないから割り切り過ぎてて、
駆け引きなんつう、まどろっこい事をする前に、その場交渉して
ダメならハイ即時終了〜というのが多いわけですよ(笑)

....ま〜、要は、あんまり「安キャバには通うつもり」がないんだろうねw
本命は、銀座とかそっちなんじゃねぇのw


...ま、これらは一部の「金持ち客の場合」っていう余談ですがw

アタシがいた当時のキャバは何分、神奈川地方のキャバだし、
平均的な客層も平凡、ナンバーワンの子の太客というのも、
高収入のサラリーという感じくらいで、大金持ちがホイホイ来るような店ってわけでない。

なので、都心あたりの大箱キャバだと、客層も金持ち基準も違うだろうから、
嬢のやり方とか在り方も、また違うのかもしれないとは思いますがね...。

（後付け情報:
　都心の大箱キャバでも、金持ち客相手だと、
　やはり枕嬢としてやってるパターンが多いらしい...
　キャバクラというのは、やはり所詮、そういう場所なのかもしれんw)

ま〜でも、何にしたって、今の不景気な時代、一般サラリーで、
キャバクラで、経済的な余裕持って遊んでる人なんてそうそう少ないと思うしね。

...だからこそ、
今の不景気な時代、金ない客達に高い金出させるには、そういう
極端な売り方するしかないから、嬢の在り方が、そうなってっちゃったんだろう
...という事。


...で、そういう「騙すやり方」が主流になる事で、ちまたでは「騙された」とか言って、
逆ギレや疑心暗鬼やらの思念を持ってて、そのくせキャバ遊びが辞められず、
キャバを渡り歩き、嬢に対して八つ当たり意識で、ひねくれた嫌な態度するような客
...っていうのもいっぱいいるのかもしれないとオモタ^^;


ずっと前もキャバ嬢が殺されたって事件あったけど、
ああいう客ってのも、そういう逆切れ意識のクチだな・・・って思うわぁ...。

けど、たしかにね、「ダダより怖いものはない」っつってね。
常識的考えであれば、お金ない人からお金をたくさん引っ張って、
はい、さよなら〜なんてしたら、絶対、後で逆恨みされるから
辞めといた方がいいんですわ....^^;

...つか、アタシは若い頃からそういう考え方してたからね...。
男からプレゼントとか、なんか買ってあげるとか言われても、
その金額と、その人の経済状態を見た上で、受け取るかどうか判断するというか...

(....つまり相手の金銭感覚の問題w
金銭基準が違う場合、10000円が1000円の感覚の人もいるからねw
人による金銭感覚の分析で、受け取るかどうかっての考えた方がいいw
でも、それは、一見上のキャバでのお金の使い方とか、
一見の役職としての判断だけでは解らないもの。
本当に金持ってる人というのが、どういう金の使い方するのかとか、
どういう行動する人なのか....というのが見抜ける目が必要w)

でも、何にしたって受け取った時点で、男は「そのかわり」がついてくるから、
自分がその気ない相手からは、むやみやたらに受け取らない方が無難w
....めんどくさくなるからねw

(勿論、食事をおごってくれるとかくらい事であれば、
男気による善意という事で、素直に在り難くごちそうにはなりますがw)


...でも....
キャバクラという場所では、そういう
「一般社会では当たり前とされる普通の女性としての判断」
でやってると全く仕事が成り立たなくなるシステムがあるわけですよ(´Д｀;)

そういった良識の範囲で、極端に騙さず、引っ張らずにやってりゃ、
そのシステムにより、キャバ嬢自身が自分の首締めて行く事になる。
だからそのシステムにのっとり、完全悪になるか・・・・の二択しかないわけ。


だからこそ、本当に声を出して言いたいわけですわ...。
男性側もね、女のせいにばっかりしてないで、
ちゃんと「現実的視点」を持った上で、女を逆恨みしないように、
自分の金銭範囲で無理せずに遊びなさいよと^^;

でも、見栄張ってなのか節制出来ないのか知らんけど、
後で損した騙されたって言って、女の子のせいにするのが多い事、多い事w
つか、無理に金使ってるからマイナス思考になるんだよ...とか思うんだけど^^;

大体ね、本来女遊びなんてのは金持ってる人の遊びなんですよw



まぁ、とにかく、そんなふうに(高収入でない)男に、無理させて
高い金払わせて通わせ、指名させ引っ張り続けるには、大嘘ついて
「すぐにやれそうな女」という演出とやり方をするしかないと。

だから、キャバクラでは「お高い美人より、手軽ななんとか」みたいな態度しないとダメw

でも、アタシには、どうしても、キャバクラという場所は、
女の子の誘惑の仕方が、正直えげつないと思ってしまうわけですよ...^^;
...キャバ嬢達は、それを無理やりやって頑張ってるんだろうから、
非常に申し訳ないけど、どーも、あたしの頭の中には
「安い女　に　安い客」
という言葉が浮かんでしまうんだよね・・・(汗)

...でも、そんなふうに思っちゃったら、キャバ嬢なんて出来ない...
つまり、そのシステムに苦しめられますw

キャバクラでは、マトモな観念持ってる女は売れ残るw
そりゃ、客はお嫁さん探しにキャバクラに来てるわけじゃないんですから当然ですがw

そこで売れる子というのは「極端な嘘」と「極端な女売り」が出来る子。
「つか、あの人ホント無理^^;　キモいんだよね〜w」と影では愚痴満載でも、
客の前では嫌な顔一つせず、一生懸命恋人のように甘え、くっついたり
身体にたくさん触ったり、酔ったふりして寄りかかったり、
（お金たくさん払ってるくれるなら）時にキスくらいはしたり...ｗ

キャバのコ達は、女のアタシから見てても、嘘なんだか本心だか
わかんないくらい、そう見せるのが皆上手かったわ...。
(フツー女同士なら女の演技は見抜けるんだけど、それでも、わかんないくらい上手かった^^;)

そして、プライベートでも、営業メールと思えないメールを書いたり、
電話したり、同伴に繋げる為の店外デートもマメにしたりと、
プライベート時間も惜しみなく使ってる。

あれじゃあ、お客の方も、だんだん付き合ってる感覚になっちゃうだろうし、
疑い深い人であっても、
「ただの客だと思ってる相手にここまで労力を使わないんじゃないか？
（自分に本当に気があるから出来るんじゃないか？）」
と思ってしまうってのも無理もないw

...だけど彼女達にとって、それは単なる「営業努力」という価値観に過ぎない。
前回で書いたような厳しいシステムが裏側にあるから必死なだけ。

言葉ではいい事言ってても、頭の中では
「やばい〜(´Д｀;)
今月ノルマこなしてないから、この辺でなんとか頑張って引っ張らないと〜」
という金勘定してるだけで相手の事なんて考えてない...本当には向き合ってない^^;

そして成績(金)の為には、女という武器を使い、嘘で固め、
プライベートまでも犠牲にし、とことん徹底出来る女の子が、
見た目なんて関係なく指名をとれていくんです。

そういった努力は、アタシにはとても出来ないと思ったし、そして、
そこに「精神的苦痛(ストレス)」も相当ある事も十分解ってきたからこそ、
それも、その世界の中での「努力」だともたしかに思うんですわ・・・。
だから、「えげつない・・・」とは思いつつ、
ある意味ではものすごく尊敬してしまう面もある^^;

...ホント、複雑な感覚なんですけどねぇ....




[続く]↓